ヴァーチャルとは
ここ連日,マスコミは秋葉原の通り魔の話題で持ち切りだ.注目が集まっているのは犯人が
「携帯電話の掲示板に犯行予告していた」
ことである.
犯人は
「掲示板で無視されて寂しくって.もし止めてくれたらなぁ」
と語っているとの情報を受け,
「ヴァーチャルな世界に心の安定を求める25歳.問題あるね」
と大体のコメンテーターは語るのである.
ヴァーチャルな世界.仮想世界とは.辞書を引く.
virtual : so nearly having or being a particular quality, condition, position etc. that any difference is unimportant. Longman
事実上の,実質上の,実際(上)の リーダース英和辞典
例えばsecond life.これは実際の世界をコンピュータ上で計算した仮想世界(virtual world)として認知されつつある.辞書の意味から議論を展開すると,
仮想世界=ほぼ事実上の世界
となる.second lifeでは,
・仮想通貨(=事実上の通貨)を実際の通貨に換えられる
・土地を買う
・家を買う
・売春する
など,やってることはほぼ現実と一緒だ.
あるいはmixi.
仮想友達関係=ほぼ事実上の友達
となる.オフ会を開けば会えるし,現にそこで知り合って付き合ったり結婚したりした友達も何人か知っている.
俺の認識では,「virtual○○」と言われているものはすでに,あるパイプ=プロトコルを介して現実世界と密接につながっているのである.
「ヴァーチャルな世界に心の安定を求める25歳」
「ヴァーチャルな世界で知り合った二人が結婚」
「ヴァーチャルな世界で知り合った二人が強盗」
「駅の掲示板に心の安定を求める25歳」
「結婚相談所で知り合った二人が結婚」
「昨日立ち飲み屋で知り合った二人が強盗」
どっちが異常か?それは皆さんの判断にお任せするとして,現実世界の方が異常なことはよくある.だから,「ヴァーチャルな世界=異常」とするのは少し危険である気がするし,論理の飛躍があるような気もする.下手をすれば現実世界を否定していることにもなるのだ.
議論すべきなのは「ネットは異常な世界」ではなく,「導線や空中線上を飛び交う情報をどうコントロール(法で治める)するか」なのではないか.ヴァーチャルな世界はもう既に現実世界の人を傷つけたりしてるんだから,
「ヴァーチャルな世界に心の安定を求める25歳.問題あるね」
ではなく
「ヴァーチャルな世界に犯罪予告した25歳.威力業務妨害だね」
になるべきなのだ.「ネットの住人は異常だからしょうがないね」はただ現実を見ない人の逃げの言葉に聞こえてしまうのだ.
そんなことを思っていると,やっぱりこういうことを考えてくれる人がいる.
予告.in
0億円,2時間で開発.技術はもう,ヴァーチャル世界を治めるところまできているんだから,「2億円,1年かかる」なんて言う偉い人はやっぱり逃げているんじゃないかな.
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